衝撃(※注意・ダーク)
僕は我慢を強いられる環境で生活している
反論は許されない
選択肢を間違えると自由を奪われる
言いつけは絶対だ
気がついたら胸の片隅に黒い男の人がいた
普段はじっとしていて動かない
何もしないならと放っておいた
これが間違いだった
ある日 家に帰るとすぐに呼び出された
そこに座れと
相手はすでに怒りを纏っている
逃げ出したくても逃げられない
言葉の矢が僕の心を突き刺す
何度も止めどなく
僕はその痛みを中に閉じ込める
隅にいた黒い男が立ち上がり
僕に向かって言い放つ こうすればいいのだと
衝撃が走る
黒い男が見せる幻影はとても言葉にはできない
ただ一色 ざわつくほど鮮やかな色で染まった
僕は男の正体を知ってしまった
もう男を追い出すことはできない
身を委ねてしまったら二度と元には戻れない
二つの恐怖に襲われる
もし糸が切れたらその全てを受け止めよう
それが僕の最初で最後のわるあがき